エレの歌(続き)

《二番》
なつのー おとずれー         夏の訪れ
それはー みどりたちのー       それは緑たちの
せのびー しなーやかにー       背伸び しなやかに
はというー つばさをひろげてー    葉という翼を広げて

まなのー ひかりはー         マナの光は
つよくー あざやかにー        強く鮮やかに
きょうのー ためにー         今日のために
みどりをー めでますー        緑を愛でます

こかげにー ひとがつどいー      木陰に人が集い
はのかげにー ちょうがやすらうー   葉の影に蝶がやすらう
ひざしにー いぶされたー       日差しにいぶされた
みどりのー かおりのなかー      緑の香りの中

きまぐれなー かぜにー        気紛れな風に
そよぐー はのざわめきはー      そよぐ 葉のざわめきは
おさえきれないー いのちのうねりー  押さえきれない命のうねり
あいのー さんかー          愛の讃歌


《三番》
あきがー おわるときのー       秋が終わる時の
かぜのー ねいろはー         風の音色は
うすいー さやかなー         薄いさやかな
むしのー はおとー          虫の羽音

あわいー ひざしにー         淡い日差しに
すけるー はねはー          透ける羽は
たいきにー とけこみー        大気に溶け込み
どこかへー さりゆくー        どこかへ去りゆく

くらやみのー なかー         暗闇の中
つちにー かえるまえのー       土に還る前の
むしたちのー いのちのー       虫たちの命の
うたがー わきあがるー        歌がわき上がる

なつをー かけぬけー         夏を駆け抜け
いのちのー いとをつむぎー      命の糸を紡ぎ
いまはただー うたうー        今はただ歌う
いきるー よろこびをー        生きる喜びを


《四番》
ふゆのー はじまりはー        冬の始まりは
ひとひらのー はなびらー       ひとひらの花びら
しろいしろいー はなびらはー     白い白い花びらは
つちにー とけてゆきますー      土に溶けてゆきます

はるのー はなもー          春の花も
なつのー みどりもー         夏の緑も
あきのー ひざしもー         秋の日差しも
しろくー そめられますー       白く染められます

しずくはー かりそめのー       雫はかりそめの
きらめくー いしとなりー       煌めく石となり
よるのー やみをおしのけー      夜の闇を押しのけ
ほしたちはー さえわたるー      星たちは冴えわたる

けれどー いのちはわすれないー    けれど命は忘れない
しろいー せかいのーしたでー     白い世界の下で
みずからのー いろでいろどるー    自らの色で彩る
みらいをー おもいだすー       未来を思い出す

ゲーム中で出てきた、エレのかわいらしい春の歌に触発されて、
思わず続きを作ってみてしまいました。
あの春の歌とは毛色が違ってしまいましたが、作っている身としては楽しかったです。
左側のひらがなが投稿当時のもので、右側はその後書いてみた漢字交じりバージョンです。

全ての美しいものを歌い上げる、エレの豊かさ。

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