蝶・きままWJ感想

■24号(後半) 05/20 (土)
謎の村雨くん 第4話:ウソつき十段 ※センターカラー
てっきり剣道部への勧誘になるかと思っていたら、後輩に「おまえ達みたいな平民でも、少しは退屈しのぎになるだろうぜ」というぶっとんだ王様発言をかましている辺りで、暗雲が。

「(前略)そんなプロフィールがデタラメだって事を、俺は知ってる」(バン)
あんた、王様気取りの上にストーカー野郎かよ! すげえ変態だ。でも、人の道に外れたことをしなければ、こういう輩はわりと好きです。見ていて面白いから。

『そうと分かればやる事は一つ!!!』
ここでてっきり、“壬生の記憶をジェノサーイド!”と来るかと思いきや、凡人のふりでした。この表情の変化といい、肩すかしが上手いなぁ。

クナイに猛打を浴びせかけているにも関わらず、うっかりみちるの顔にも一発入ってしまったことで青ざめる壬生。ただの剣道気違いじゃなかったのね、よかった。
ただ、彼はフェミニストというわけではないと思う。強い人間ならば、相手が男でも女でも挑むだろうし、弱い凡人ならば、男でも女でも殴らないし興味を持たない。

やっぱりだ。「買ってやるから恨むなよ!!」と言ってみちるに殴りかかる辺りはベタなフェミニストではない。でも、おそらくは手加減して殴るつもりだっただろうし、ソファという代償を用意しようとしているところからも、ちゃんと彼なりにしていいことと悪いことの線引きがあるようで、壬生への好感度がアップ。

みちるは丸め込めたと思うが、果たして、ヒヤ汗センタービンビンだった壬生をも完全に丸め込めたかは、少々怪しい。
今後は、壬生の疑惑の目という枷が更に加わるのだろうか。
個人的には、壬生とクナイの真剣勝負を見てみたかったなぁ。クナイが勝つんだろうけれど、熱い仕合になりそうだ。バナナを武器にできる壬生だし。

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 第70条:判明
エビスの生還にこぼした五嶺の涙はおそらく貴重なシーンなのだろうが、無事との報告にポロポロ涙をこぼすロージーは相変わらずで、その対比になんだか笑ってしまいました。
ロージーはいつになったら、強い子になるんだろうな?
優しいと弱い、という方程式は必ずしも成り立たないし、優しさがロージーの長所だとわかってはいるが、ロージーのりりしさ・頼もしさもそろそろ見せてほしいですよ。

リオ先生が出てきましたよ!
しかし、仕事中に、互いの存在を思い出し、いてくれたなら…と思うリオとビコの対比がせつない。
それぞれが作っているものが、互いに相手を倒す魔具であろうこともまた、皮肉な事実だ。

「そこまで偽善者だったなんて…フフ」とムヒョを嘲るエンチュー。
彼の記憶の中では、執行人になれず、母親に吉報をもたらせないまま死なせてしまったことももはや、ムヒョと魔法律協会のせいだということに曲解されてしまっているんだろうなぁ。
ここでロージーを「邪魔だ」と考えるのは、単に憎いムヒョの忠実なサポート役だからなのか、それともムヒョからの厚い信頼という、自分にないものを持っているロージーに無意識の内に嫉妬したのか。
普通に考えれば前者だろうが、後者の展開の方が萌えるなぁ。ムヒョへの友愛の気持ちも残っているという伏線にもなり得るし。

新聞記事に「トピックス/魔法律協会とは?」という見出しがあるぞ。
魔法律協会は、民間における伝聞で知られているレベルではなく新聞などのマスメディアでも名前が挙がるレベルの存在なのか。
知らなかった人や興味ない人には、ひとつの宗教団体ぐらいの認識なのだろうか。

うおーい、ペイジさんどうやって入ってきたんだ!?

魔人探偵脳噛ネウロ 第60話:試【テスト】
あのウン何億のペンダントを無造作に身につけている由香がよいなぁ。
換金などせずに肌身離さず…という辺りにじんわりくる。

『私に力があってもなくても、世界は回る』
自分の才能とその影響力に気づいていない弥子がいいですなぁ。
人の光やぬくもりを見出すという彼女の才能はおそらく、自分ではっきりと意識してしまった途端に消えてしまう。
だからこそ、この漫画では、今後も彼女は己の才能に気づくことなく(ネウロもきっと表立って指摘したり褒めることなく)、自分に力がないと思っている凡人としてずっとやっていくのだろう。
魔人ネウロと平凡な女子高生弥子というコンビの関係が安定しているのは嬉しい事です。

学食が目当ての弥子でも、さすがにダブりは嫌なのか。
「ダブりだろうが何だろうが…探偵業に支障はないはずだ」と言い放つネウロのイメージビジョン弥子が飲んだくれ親父で、笑えます。成人して中年になるまでダブってもいいじゃないかという暗示なのか。

ネウロを挑発する弥子も恐いもの知らずだが、それにまんまと乗って問題集を解いてしまうネウロもノリがよいなぁ。いい漫才コンビだ。

「舐めろ」
来た、ネウロの真骨頂!
SMコンビは健在だ! 「まさに靴辱!」という柱の煽りも絶妙で、笑いに拍車をかけます。
しかし、「そうすれば…貴様に素晴らしい成績を取らせてやろう」という言い回しが引っかかるのですが、結局は魔界777ツ道具を使ってインチキするんじゃなかろうか。ネウロがいくら頭がよくても、たった一週間で、出来の悪い生徒があの恐ろしいテストで「素晴らしい成績」を取れるところまでレベルを引き上げてやるのは無理だと思うし。

こちら葛飾区亀有公園前派出所 犯人はだれだ!?の巻
おお、推理ネタだ!
推理小説好きとしては、今回の話はなかなか面白かったです。
推理ものの基本に忠実で、途中でだれることなく最後まで緊張感を保持し、そしてこち亀らしいオチを伴ったどんでん返し。
「15分以内に飲めば直りますが…15分を過ぎたら死にます」という辺りでその後の展開の予想はつくが、小学生にもわかりやすいネタに仕上げているのが好感度高し。

前回のアレにはちゃぶ台返したくなったが、今後もこういう面白い小ネタを続けてほしいです。

テニスの王子様 Genius308:あの人に一歩でも近づきたくて
扉絵に選手名と顔の一覧が! ありがたいなぁ。
ところでバンダナのユウジがなんとなく青学の薫に似ているんですが、ライバルになるんだろうか。

兄さん、至近距離で飛んでくるボレーに対してなんで目をつぶっているのだ? この人も黄金宮のシャカパターンなのかよ。

おもりを捨ててマジモードになった二人よりも、「ケンヤくぅ〜ん、素敵ぃぃぃぃ(はぁと)」と黄色い声援をかますじじむさい小春にびびりました。
しかも薫似の相方が「死なすど。浮気か?」って。うわああ、サブイボがぁ。
ここまであからさまにボーイズラブを狙われると、逆にターゲットであるやおい好き女子は萎えるんじゃなかろうか。
わざわざ狙わんでよろしい。この漫画はその天然の超展開だけで十分に面白いのだから。

って、また棄権かよ!
過程の描写はあっさり省略しているんだし、最後まで戦ったけれど結局負けてしまった、という形の方がすっきりして好ましい。
これでは基礎体力もないということになるぞ、不動峰。

真説ボボボーボ・ボーボボ 真説19:ナメ郎のプライド
よかった、死ななかった! ついでにぬいぐるみ化もしなかった!
ギャグ漫画だけど、なんかヘッポコ丸はいつか、本当に昇天してしまいそうで恐い。食パンちゃんが「死亡」と明記されていたしなぁ。
でも、ちゃんと二人のほのぼのムードを一ページまるまる使って描いてくれました。わーい!

『恋のライバルは早めにつぶす!!』
なんと、コアラもビュティに惚れていたのか!
そういえば、姐さんに色目を使うからこうなるんだとかヘッポコ丸を罵っていた場面があったが、ビュティへの感情は崇拝じゃなくて恋情だったのね。
今後は二人のほのぼのシーンが勃発するたびにコアラがぶち切れるのですね。うへへ、おいしい展開だ。

解説をしているバブウがブリーチのマユリに見えてきました。

ボーボボとナメ郎のチームワークの最悪っぷりが笑えます。
ゾロ&サンジやナルト&サスケも目じゃない険悪さだ。

「セクシー」なんて文字が踊っている袋とじを開けちゃダメだよ、ビュティ!

『ナメられたらオレがかかしになっちまう』
なるほど、ナメ郎が舐めている奴は皆、かかしに見えているというわけか。疑問が氷解。

バブウのごたいそうな名前の奥義をことごとくかわし、シンプルに「毒舌」で決めたところがかっこいいなぁ。

太臓もて王サーガ 第39章:Booby MAGIC
「俺がいなくなったら誰がお前と王子をいじるというんだ」
会長がいますよ! 太臓を紋ファンのように容赦なくどつき回し、そして宏海へ不毛の恋愛アタックをかましてくれます。

と思ったら、本当に会長が出てきた! いえぁ!
さっそく屋上に呼び出しだ!

「オイ、なんだ!? 1年の女子がスゲー顔してこっち見てるぞ!?」
これだけでも腹筋がふるえるというのに、真白木の子分から誤解の集中砲火を浴びた木嶋でとどめをくらいました。

「巨神兵ィィィ!!?」とツッコむ宏海の目玉も王蟲になっている! こっちの方が恐いですよ、ブルブル。

よかった、誤解が解けて。会長ファンとして、アレをかりんとうだと看破したボーボー光線教師に拍手を送ります。

「女を殴れない宏海は矢射子にやられてるかもしれませんからね」
宏海は女を殴らない主義なのか。よいなぁ。
しかし、いつもの悠なら二人の様子を千里眼だかでのぞきながら楽しみそうなものなのに、なんでいらんところで親切心を出すのだ!

「来週に続くよ!!マジで!!」という柱の煽り、マジですか?

みえるひと 第四十譚:選択
「桶川雪乃の魂がこちら側につき、十年」
え、え、ヒメノの母親はやっぱり死んでいるの? しかも「こちら側」って、陰魄になってしまっているということ!?

明神視点の、去りゆくヒメノの背中が、せつない。
彼の絶望が、行間ならぬコマの間からあふれてくるようだ。
そして、無情に閉じられてゆく、明神の視界。
やっぱり、この漫画はいい。展開や見た目に派手さがないのが子ども受けしなさそうだが、ダメージ描写などきっちりと下地作りをしているところや、地味な描写からあふれ出る叙情性がたまらなくツボだ。この作品は漫画だが、まるで小説を読んでいるような愉しさがある。

「死んじゃえ、おまえなんか!!!」
ガク、泣くな! あんたにもいつかいいことあるさ!
…ごめん、うまい慰めの言葉が見つからないです。

「犠牲より、全ての可能性を捨てないこと」
ヒメノ、すごいな。ただの一高校生が、こんな決心をできるものなのだろうか。
皆の魂を救う為ではなく、皆の行動に報いる為に、NOと言える勇気。
そして、その決心は図らずも、明神の心も救っている。
ヒメノの背景にまぶしく差し込む日の光、そして青空。明神の心情の変化をうまく情景描写にかぶせている。本当に、小説的だ。その抑えた筆致が、私のツボにハマっているのだろうな、きっと。

「最近のアベックはモラルがなっとらん」
ええっ、この二人って、そういう伏線が張られてるの!?
恋愛感情がないからこそ、燃えるのになぁ。ガクがつけいる隙もできるのになぁ。

結局、うたかた荘に来ていた女性はヒメノのお母さんではなかった模様。どこでこんな勘違いをしてしまったんだか、とほほ。

最後のコマのマンモス、一体何?

べしゃり暮らし Vol.23:秋の上妻家
ねずみ花火、まだそのネタで続けているのかよ。駆け出しのお笑い芸人が新しい持ちネタをひねり出せないようじゃ、お先真っ暗だ。こんな一発屋のせいでお袋さんが死ぬとしたら、やりきれない。

「俺と組まへんか?」
おお、ストレートに来たな!
辻本の方が精神的に大人なのは、一度プロを経験しているせいかな。

回想シーンを見ていてふと思ったが、圭右がいつも自虐的なネタ(ユーモアのレベルに達しておらず、エロや下ネタがほとんどだが)で爆笑王になろうとしてきたのは、もしかして他人、それも罪のない一般人をこきおろすことでしか笑いを取れなかったねずみ花火の在り方に反発を覚えたから、特定の他人をこきおろして笑いを取るようなネタはやらないことにしているのではないだろうか。
以前にいけすかない校長のヅラネタもかましてみせたが、あれは一種の意趣返しだったし、多分、己の両親が受けたような理不尽なこきおろしネタはやらない男だという気がしてならない。
根拠のない思いつきに過ぎないが、圭右のお笑いネタ作りの方針が気になり始めたので、いずれ作中で明かしてほしいです。

お袋さんの働きっぷりに涙。
家計を支える額を一人で稼ごうとし、主婦業もそつなくこなそうとしたら、そりゃ身体も壊すわな。
でも、いちばんの心労の原因は店が廃れたことだろうな。地味に厳し過ぎる状況だ。

店の名前は「きそば上妻」なのか。のれんが『きそば/上妻』じゃなくて『おそば/上妻』なのに違和感があるが、「お」に見えるのは「支」の崩し字なのか? それとものれんを描く際の参照資料が「おそば」だったというだけなのかな。
重箱の隅をつつくようだが、この漫画は人物画・背景共に高レベルなので、こういうところも手を抜かないでほしいな。

ツギハギ漂流作家 第14刷:室町high!
スパイかと思ったら、まんま室町杯のライバルでした。デッキブラシが某新米魔女のようで微笑ましいです。

「あたし、『室町杯』でともに戦うライバルの実力、ツマミぐいしに来ただけよ」
え。室町杯って、文学賞じゃなかったっけ。小論文みたいな課題で、執筆内容で争うんじゃないのか??
デッキブラシを振り回したり、羽でカマイタチ飛ばしたりして競い合う場なのかよ。

巴の奇妙な言い回しが、実際に流行っている若者言葉なのか、作者のネタなのか、わからぬ。
作者がせっせと作っているとしたらすごいなぁ。ネタを出し続けるのが大変そうだけど。

おお、室町杯の説明が。
「同じ未開地を漂流し、期日内に一本の漂流録を完成させる」、か。
でも、実際には現地でのライバル同士のつぶし合いもOKなんだろうなぁ。そんなボコり合いよりも漂流録の方を読んでみたいが、漫画という形式上、難しいか。

「文字覚えたての子どもに審査される時の緊張感と同じだよ」
これ、どういう意味なんだろうな。『文学のイロハもわかってない素人に審査される程度の気軽さだよ』ということなのか、『子どもは先入観や予備知識がないからこそ、感動させられるかどうかがシビアに試される』ということなのか。
後者の意味であってほしいが、前者だとしたら、真備は子どもを舐め切っているということになるなぁ。とりあえず後者の意味だと解釈。

タカヤ─夜明けの炎刃王─ 10話:黒き王子
失われてしまう大切なものって、頭髪じゃなくて足の長さかよ! 冒頭の裸踊りは奇天烈というだけで別に驚かなかったが、これにはびびった。
昔はボウズ頭だったというのはミスリードだったのか…。間違いない、この漫画はテニプリに続く天然の超展開路線だ。

ほのぼの展開から、あっという間に修羅場に。
てか、シュヴァルツ皇帝ってモンスター共のボスというからてっきり魔物かと思っていたのに、息子が人間ということは、皇帝も人間なのか!

ピューと吹く!ジャガー 第241笛:休み明け やる気ねぇ〜〜〜ってなる事です…。
題字&イラストが、かなり好みの画風だ。住所も名前も「?」ということは、住所も名前も書かずに送られてきた作品なのだろうか。だとしたら、なんてシャイで無欲な人なんだ。

さて本編。
…えっと、五月病って学生や勤め人がかかる病気じゃなかったっけ?

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