蝶・きままWJ感想

■16号 03/25 (土)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 亀有に両津がやってきた!の巻
署長、若い頃は爆発アフロだったのかよ! でもハジける人じゃないし現在も頭もじゃもじゃだし、きっと天パだろうな。つまりは銀さんと同じ。あれ?

若き日の両さんを見るのはこれが二度目だが、つくづく初々しいなぁ。ドアの扱いも含めて。

亀有の歴史は面白かったです。そして、今や両津の借金取り立ての陣頭指揮を取っている親父さんが「良かったら『付け』でいいよ」と言う場面に隔世の感。気の毒になぁ…。

BLEACH 219.Black & White 3
柱がかっこいいなぁ。メモ。
冒頭:黒と白の相克、佳境!!
末尾:無情なる白の浸食

なんで一護の内面世界だけでなく現世でも一護対仮面一族の戦いが起きているのかわからなかったが、『ホンマにオマエを殺さなアカンようになる──…』という平子の台詞からしておそらくは、まだ仮面化を自在にコントロールできない一護の仮面化を抑える為に、仮面一族が外側から交互に一護を抑えているということか。

10分で交替というのは、単に仲間を無駄に疲弊させないためなのか、それとも自分は仮面化を起こさないまま仮面化した者と相対できる限界が10分なのか。

ちょっと真面目に考えてみようか。一護の内面世界に最初に現れたのは、斬月のオッサン。けれど、徐々に白一護(「白い稚児」と一発変換出たよ、やだな)が内面世界を浸食してきた。そして現在は、斬月のオッサンは白一護に呑まれてしまっている。
つまり、一護の斬魄刀は、『斬月のオッサン』という理性(あるいは司令塔)と『白一護』という本能(あるいは力そのもの)で構成されている。
通常の死神の斬魄刀はこのような理性と本能の分離を起こさないが、たまにこのような分離を起こしてしまうケースもある。そうした少数派の集団が平子含む仮面一族。
で、この『本能』であるところの白一護を倒して完全平伏させることで『理性』である斬月のオッサンも復活し、斬魄刀を真に従えることができる。そして、自我を保ったまま、自在に仮面化して闘えるようになる。
この推測が正しいならば一護よ、なんとしても白一護を倒すのだ! そして私の前に斬月のオッサンを再び出してくれ!
私は斬月のオッサンが出てくれば、それでいいです。そのために、脳みそをふり絞って推理してみた。

ONE PIECE 第404話:フランキーVSフクロウ
表紙が何か虹色で楽しげだ。表紙タイトルを見ずともモノクロ画でこれが「虹色」だとわからせる画力がすごい。

さて本編。
「指令が……出ませんでしたので…」と不敵な笑みを浮かべるルッチ。
この笑みは、放っておいても問題ないしいざとなればすぐに片付けられるという自信と、能無し上司への嘲笑、この両方の意味合いを含んでいるんだろうな。けっこう性格が悪いな、ルッチ。悪役らしくてよいけれど。

熾烈を極める戦闘なのに、舌戦が笑えてしょうがない。尾田節、ここに見たり。
当然フランキーを応援しているわけだが、「パンツだ、お前なんか──っ!!!」という言葉だけは否定できない。すまぬ、フランキー。

「三界より引け、その命ぃ!!」
ああ、典拠が気になる! しかし現状では調べられぬ!
ていうか、典拠以前に、頻出の常套句かもしれぬ。うーむ。

そしてさらに熾烈を極めるチョッパーとフランキーの応酬。尾田先生、今回はノッてますね。いいね、いいね!

「一瞬で開けて閉じれば出て来やしないっ!!」
や、無理でしょうという予想を裏切って次のコマであっさりこなすチョッパーに、私の腹筋の震えは臨界点を超えました。

やー、私も見たい! 『他の飲み物だと一体どうなるんだろう』という期待は、人間なら当たり前の感情です。暇になったら見せてね、フランキー。

NARUTO ナンバー299:強さの源…!!
ヤマト隊長、いいなぁ。厳しいだけでなく、部下を暖かく見守るまなざしも持ち合わせている。
「君の強さの源は九尾のチャクラではなく、恐るべき九尾のチャクラに耐えうる、その君自身のチャクラの力だ」
ナルトを正しく導こうとするその言葉に、感動。
残念ながらまだこの漫画を全部通して読んでいないのだけど、私がこの漫画でいちばん好きなキャラはこのヤマト隊長だと思う。

テニスの王子様 Genius305:初の敗北
『河村先輩には努力と思いやり……ま、学んだっけ?』
リョーマ、あんたがギャグをかますキャラだとは思いませんでしたよ。

「跡部よ。気を失って尚、君臨するのか」
手塚の言葉に、ようやくプロレスもどきなカウントの意味がわかりました。
全ては、跡部にも花を持たせる為の演出だった。
テニスの実力は互角ということにするがために、二人を同時にダウンさせてあんな珍妙な新ルールを持ち込み、そしてとどめに、手塚の口からその奮闘を讃えさせる。
全ては、メスね…跡部ファンを納得させるための演出だった。
跡部はたしかに試合では負けた。しかし、真の意味で敗北したわけではなく、偉大なる氷帝の王者の風格も損なわれていない。
強引な展開ではありましたが、許斐先生の跡部ファンへの配慮に感服しました。
これで暴動が起こることもないでしょう。

…って、ちょっと待てよ!
リョーマ、何してんのさっ。これが跡部の頭部中心だけを剃り落とした逆モヒカンだった日にゃ、せっかく納得しかけた跡部ファンが暴動起こしますよ! 日本中のWJが引きちぎられて風に舞いますよ。
なんなんだ、跡部に花を持たせてかっこよく終らせる演出じゃなかったのか!?
早乙女晴美といい、今回のバリカンといい、この漫画の展開の読めなさはボーボボを超えていると思う。
パルプンテみたいな漫画だ。

…で、次回は跡部様の逆モヒカンが拝めるのでしょうか。とても楽しみです。
あ、誤解を招くといけないので書いておきますが、私も跡部様ファンですよ。見開きで高笑いをかましたり指パッチンしたりと、その愉快なキャラをとても愛しております。
彼が逆モヒカンごときでめげたりするわけがありませんとも!

メゾン・ド・ペンギン 第6回:以前、十二傑新人漫画賞に応募したことがあるんですけど、「最終候補まであと一歩」のリストにすら載りませんでした
サブタイトル、長っ。

■バカ彦くん
最初の一本がシンプルすぎて、逆に笑えた。
ところでバカ彦くんというのは、いつもパンツ丸出しなのだろうか。下ネタに走らなければまぁかまわないんですが。

■ツキミちゃん
毒舌キャラですか。そこだよ!というところを突くツッコミのような爽快さではなく、聴く(観る)者の心臓を皆凍り付かせてしまうようなストレート過ぎる毒ですね。なにせ子どもの発言(言動)だし、ブラックユーモアのようなオブラートもない。
こういうのは難しいな。私は腹の底から遠慮なく笑えるギャグが好きなので、ギョッとしたりして単純に笑えないのが残念。
こういう作風にもチャレンジする作者はすごいなとは思いますが。

■大仏くん
先が読めてしまうというか、無難でした。

■文字郎くん
女子にボコボコにされてしまう不良がかわいい。あまり不良っぽくなくて。

■韓流奥様(はんりゅうおくさま)
韓国人芸能人の名前は、ようやく「ヨン様」を覚えたところです。あ、チェ・ジゥもかろうじて知っているから、最後のオチがかろうじて理解できました。
関係ないですが、韓国人女性のメイクはドラマなどをちら見した限りではマットで、厚化粧に見えてしまいます。ファンデだけでなく、チークやアイシャドウもパール感などが感じられず、本当にマット。ハイライトやシェーディングなどのメリハリもなさそうな感じ。
日本の芸能人だってけっこう塗ったくっているはずだけど、透明感や立体感を出すツールやテクニックのおかげで、粗をカバーしつつ艶感や透明感などナチュラルさを演出できている人が多いと思う。(※主に肌作りの話。ひじき状まつげとかパーツはまた別次元の問題。)そういうのを見慣れてしまうと、韓国ドラマのあのお面みたいなマットなメイクをどうにかしてほしいと思ってしまう。韓国でマットなメイクが流行っているのなら仕方ないだろうけれど、厚化粧に見えるのは損ですよ。もったいない。
本当に関係ない話でごめんなさい。とりあえず、珍獣メイクは厚化粧に違いないと思います。

■若葉くん(柱の煽りが入っていて、正式名称わからぬ)
こういうのは嫌いじゃないし、一発ネタとしては面白いのだけれど、シリーズ化するとなると、なんだか辛いものがある。『委員長、あんた実は狙ってやってるんだろう』みたいに見えてしまうので。委員長が作為的でないという絶対の前提があってこそ、この設定は生きる。

今回はバカップルが出なくて残念。毎回、とりあげるキャラが少しずつ入れ替わってゆくのかな。
今後は、毎回全キャラ枠に感想しなくてもいいか。とりあえずバカップル、カモーン!

アイシールド21 177 down:神速のインパルス
「才能(ちから)ねえ奴は、生きてる価値ねーよ」「ケケケ、やり方によっちゃ、そうでもねえけどなァ」「…………あ゛──??」
ああ、ヒル魔と阿含が袂を分かったのはこの価値観の相違なのか。なるほど。

「こっちも勝負は早え方がいいからな。素直に煽られてフル出場してやったんだ。感謝しとけよ、カス」
このシーンの阿含とヒル魔の横顔から、敵対関係というよりむしろ友情みたいなものを感じ取れるのは、私の目の錯覚なのか。
いや、正確には友情じゃなくて共犯者の方が近いか。お互いの事を知悉している者のみが示し得る、相手への信号としての笑み。いいね、こういうのは燃える。(萌える、ではない)

阿含のインパルスの速度は、0.11秒。
「神に愛された、天賦の才能ッッ…!!」
なるほど。それなら阿含があんなに天狗になっても仕方ないな、と思ってしまった。
けれど、最初から才能が100なのも気の毒だ。
デスノートを手に入れて天狗どころか新興宗教の開祖様みたいになってしまった月、そして阿含。
天才に生まれついてしまった者は、10から15へステップアップする努力の辛さ、その達成感、他人へのライバル意識やそこから芽生える向上心、そうした諸々の体験を味わうことがない。これは、一度きりの人生において本当に損なことだと思う。
そう思うと、月も阿含も気の毒な人達だ。なにせ、新世界の神を目指したり凡人をひねりつぶしたりと、歪んだ方向にしか人生の楽しみを見出せないのだから。
阿含は今後、15から30へ、そして仲間の協力を得て更に伸びゆくセナに戦慄するがよい。
天才は、その基盤が既に頂点であるがため基礎はそれ以上伸びゆく余地がないという弱点がある。セナは、決して100にはなれないが進化という武器がある。仲間がいる。

銀魂 第百九訓:華より団子
餡泥牝堕(あんどろめだ)。なんかあまりおいしくなさそうな感じの名前だ。この漫画はハーゲ●ダッツにもすごい当て字をしていたから字面はあまり問題ないんだろうけれど。

「待て、跡とり」
おいっ、この岩盤娘も銀さんのお嫁さん候補なのかよ!
さっちゃんといい、どこまで女をたぶらかせば済むんだ、この色男め。桂を見習え。

「ここは、ウチの食卓だァァァァ!! 何人たりとも入らせねェェェ!!」
銀さん特有の照れ隠しかと思っていたら、本当に飢えを満たしに来ていただけだった! タッパーの準備もぬかりなし。恐るべし、坂田一家。

銀さんに祝福のキスを降らす岩盤娘。そこにさっちゃんが乱入したら面白いと思ってしまった私は、この漫画の楽しみ方を間違っているのだろうか。

太臓もて王サーガ 第32章:カルマの樹
はじけとんだ服よりも、「究極の自己紹介!!?」という台詞に吹いてしまった。

「星形だ」とツッコむ宏海。あんた元ネタ知ってるのか!
私は知らないぞ。なんだかすごい敗北感。これが悠だったら、こんなに悔しくなかったはず。

「鴨川くん…ハブシュ!」(ボロボロ)「オギャ──!!?」
最初、宇宙人の化けの皮がはがれたのかと思いましたが、厚化粧が崩れたんですね。すごいや、大亜門先生!

めでたしめでたしですが、宏海のジャケットも道連れでよいのか?…ああそうか、真白木に辱められてしまったし、冷凍処分でいいんだ。なるほど。
というわけで、めでたしめでたし。

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 第63条:嵐の前 ※センターカラー
元教師に「五嶺君」と呼ばれているし、男ってことでいいのかな?
つーか、浦島太郎なので、新キャラ・五嶺とエビスのシーンに感情移入できませぬ。置いてけぼり。

ふーむ、トーマスを処刑すると自動的に五嶺が道連れになってしまうのか。
しかし、「あのクソさえ地獄送りにできりゃいいんだがナァ」だの「これで遠慮なく、ゴミオヤジをぶっ潰せるってもんだ…!!」だの、ムヒョが珍しく感情むき出しで驚いた。
ムヒョの普段の憎まれ口に似て非なるこの罵倒具合からして、このトーマスというのが、エンチューと手を組んでいた四つ目の仮面の男かな?
で、その仮面は、魔法律協会本部の四賢人の間の金庫に保管されていた禁書、ということか。
なんとなく話は繋がってまいりました。

しかし、腐り切っていますな、魔法律協会。リオ先生の過去といい、こういう実態を見ていると、どうせなら魔法律協会の方を燃やしてパーにしてやれよと不穏なことを思ってしまう。
あ、でも駄目だ。トーマスは純愛や美しい絆を壊すのが好きらしいし、そんなものがないところに放火などしないか。

家庭教師ヒットマンREBORN! 標的89:死ぬ気のコントロール
どたばたコメディがシリアスに路線変更したんだし、多少のアラは目をつぶろうと思いつつも、どうしてもツッコみたくなってしまう。
「死ぬ気」はいわゆる火事場の馬鹿力であり、己の中に眠る力を無我夢中でめいっぱい引き出している状態。それをコントロールするだの、更には「より死ぬ気を使う超死ぬ気モード」の存在だのに徹底的な違和感を覚えてしまって、あまりのめり込めない。悪い意味でのバトル漫画の王道を踏襲してしまっているなぁ…。
やっぱり、ツナと獄寺のアホウな漫才を見ていた時の方が楽しかったです。ロンシャンとのからみでも可。ロンシャンが出てくる話はかなり面白かった記憶が。

「真剣にやってくれないと、この指輪捨てるよ?」
そもそもあんたが素直に指輪を受け取っていたことが驚きですよ、ヒバリ。

魔人探偵脳噛ネウロ 第53話:間【あいだ】
和服姿で籠しょって稲刈りをする魔界人ネウロのビジュアルにほのぼの。「人間なんて食料(なぞ)を実らせる田んぼ位にしか考えてなくて」もいいじゃないですか、弥子。ネウロがこんなにかわいいんですから。

『とりあえず戦慄した!!』
しばらく見ぬ間に、弥子の台詞がますます冴え渡ってますなぁ。順調にビュティ路線を進んでおります。

『盗む価値もないや。これを作った男には…引き合うものを感じてたんだけどなぁ…』というXの言葉と、「この空間は…ちょっと好き」という由香の言葉に、前回感じた疑問が氷解。
じいさんはおそらくアヤと同じタイプで、自分だけの孤独な世界でこそその芸術センスを遺憾なく発揮できた。だが、娘への愛に目覚めてからは、愛を込めた作品を造り始め、それらが現在売れ残ってしまって由香だけに心地よさを感じさせている。
ただ、アヤと徹底的に違ったのは、己の孤高の芸術空間を愛という光が浸食し始めても、それに逆らわずに光を受け入れて創作活動を続けたということ。そこんところは偉いなぁ、じいさん。
世間の誰にも受け入れられず、世界でただ一人にしか理解できない芸術作品。評価も見返りもなにも期待していない、ただ己の内なる欲求に従って造っただけの作品。そういうの、好きだ。

そしておそらく、次回辺りで、ネウロが期待していた弥子の才能がいよいよ開花する。その瞬間が楽しみでなりません。
私は残念ながら、Xが誰に化けているかとか婦人を殺したのは誰かとか笹塚刑事の挙動不審とかには興味が持てないので、ひたすら弥子に期待。

DEATH NOTE page.101:誘導
『ニア、おまえはLにはるかに劣る…。おまえにはLの面を着ける資格もない』
裏を返せばLのすごさを讃える月の台詞ですが、全然嬉しくない。あんたは結局、Lを殺すべき対象としてしか見ていなかったのだから。大量虐殺者に讃えられてもな…。

「自分が死ぬ事で、それがキラの使いだと証明するという事か?」「いえ、正確には殺そうとさせる事です」
つまり、魅上がやってきてニアの本名を書くところまでは双方とも筋書き通りということか。
しかし、自分の死を否定していることからしても、ニアは自分が死なない前提で作戦を組んでいる。
浦島太郎なのでまともな考察ができないのが口惜しいが、この死なないというニアの作戦に焦点を当ててみます。

話の最後で、ニアはデスノートに本名を書かれつつあるが、この状況で死を回避するには、
  1. 魅上がニアの名前を書き間違える
  2. 魅上が書いている最中に邪魔が入り、最後まで名前を書けない
  3. この瞬間にニアの本名を変えてしまう
  4. 実は、魅上が今持っているデスノートは偽物

以上の4点ぐらいしかないと思われる。

1は、几帳面らしい魅上がそんなうっかりミスをするとは思えないので可能性は限りなくゼロ。
ただ、3との複合案で、魅上がニアの名前を書こうとするたびにニアが本名を変える…これを4回くり返して、結果的に4回書き間違えさせることで、ニアをデスノートでは殺せなくするという手もあるが、これはこの場にいない誰かがタイミングをはかってニアの本名をコロコロ変えなくてはいけないので(たしか通信機器の類は持ち込まない約束だったので、この場にいる部下が機器を使ってそういう通信をすることはできない)、限りなく難しい。外部の者が、面会の時間からひたすらランダムにニアの本名を変え続けるという手もあるが、ニアがそんな「数打てば当たる」的作戦に出るということも考えにくいし、そもそもそれをする外部の者がいるかどうか。(ニアの手駒は面会場所にいる者だけのはず。)
あるいは、ジェバンニが以前に魅上所持のノートに触れたり撮影したりしていたようなので、その時にでも、わざとニアの名前(この場合は本名である必要はない)を4回書き損じておいて、ニアをデスノートで殺せなくしておくという手もあるが、その筆跡に魅上が気づかないという可能性も、やはり低い。

2は、ニアの手駒が面会場所にいる者だけだとしたら、邪魔をする者がいない。
もう一つ、人物でなく事象という意味で、邪魔をするしかけを作っておくという手もある。例えば、あの面会場所の建物周辺一帯の地面にあらかじめしかけをしておいて、ニアの計算したタイミングで疑似地震が起こるよう設定しておいて現場をパニックに陥れ、その隙に魅上からデスノートを奪取する、といった手もなくはないが、面会場所が以前から決まっていたため、月にバレないよう現場にしかけをするのは果たして可能か。

3は、1で書いたので省略。

4は、ジェバンニが尾行をやめて面会場所に向かう前に魅上のノートを偽物にすり替えておけば、可能か。ただ、魅上にばれないようにすり替えられるか、また、事の前に魅上が自分の所持ノートが偽物であると気づいてしまう危うさもある。
死んでもかまわないという覚悟ではなく、あくまで「殺そうとさせる」だけの前提では、この作戦も不確実か。

以上、ざっと可能性を模索してみたが、どれも難しいと思う。
しかも、最後のページの月の笑みからしても、ニアの死なずに済む作戦はあらかじめ読んでいる模様。
『ニア。おまえは自分が死なずに済むと思っているだろうが、死ぬんだよ』と言わんばかりの顔つきだ。この月の笑みも不安材料の一つだ。ニアの作戦が読めたとしたら、月側はいくらでもその作戦をつぶす手段が取れるのだから。

結局、シンプルにいくなら単純に2の「途中で邪魔が入る」という案だろうが、あそこで魅上の背後から白いTシャツの腕がスッと伸びてきて、ノートをつまみ上げ、「ゲーム、オーバーですね」とにっこり笑うボサボサ頭の男がいたら、非常に嬉しい。嬉しいが、そんなタカヤも真っ青の超反則技は、大場先生はやらない気がする。
ただ、どうしてもそういう妄想をしてしまうのは、Lに生きててほしいというのももちろんあるが、いちばんの理由は、同盟の主張にも掲げているように月をギャフンと言わせてほしいからだ。
天狗どころかもはや歪んだ妄想世界へとトリップしてしまっている月がギャフンとなるのは、単純にニアが勝つよりも『実はLが生きていた』というパターンの方が効果的だと思う。
だから、上記の妄想のようにLがひょっこり出てきて、月が、雷の効かないルフィに驚愕したエネルのように見開きで鼻水垂らしてくれたら、たとえ批判や罵りが飛び交おうと私は大場先生を支持する。
月がギャフンと言えば、私はそれで大満足です。あ、もちろんニアも応援していますよ。ニアや彼の部下、相沢達、誰もが死なないでほしい。
月よ、さっさとお縄について、リュークにププッと笑われるがよい。

なんだか燃え尽きたので、とりあえず感想はここまで。

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