蝶・きままWJ感想

■17号(デスノ) 03/31 (金)
DEATH NOTE page.102:我慢
下部に、日曜日ギリギリに書いた総括もどきがあります。しかし中身は相変わらずぐだぐだです。

あー、ニアはみすみす全部書かせる作戦なのか。
つまり、前回予想した死の回避法4点の内、4番目の「実は、魅上が今持っているデスノートは偽物」という案の変形版というわけだ。
しかし、月はニアが説明したデスノートのページの差し替えも予想済み。今回は月がニアを上回ったように見える。

…ただ、ニアがそこまで馬鹿だとも思えない。
私はアンチ月でL側を応援しているため、ひいき目もあるだろうが、それでも、月の作戦に首をかしげてしまうところがある。
一つ目。
『そうさせる様、おまえを少しずつ誘導していく自信があった』
月はまんまと誘導したと思っているようだが、ニアの方でも事がうまく運びすぎているということに不審を抱く、という可能性は考えていなかったのだろうか。
月が魅上に現場に来させて月以外の人間の名前を書かせるという作戦は双方とも面会の約束をかわした時から読めていたはず。だから作戦の要は当日の魅上の持参ノートが本物か否かにかかっており、ノートをすり替えたり細工される可能性も含めて月がノートの真贋にも注意を払うであろうことはニアも容易に予想できたはず。なのに、ノートのページをすり替えたにも関わらず、相変わらずノートと魅上の様子にも変化がない(=月と魅上が、ノートに細工されても気づかず、そのままでいる)という不自然さに、逆にニアがそのノートが偽物であり、月が誘導しようとしていることに気付く可能性は十分にあると思う。
となると、ニアの『ノート(※偽)に細工した(だけ)』という説明の安易さが逆に怪しく思えてくる。ギリギリまで月たちを騙すため、ノートのページすり替え後、更に対策を取った上で、月たちに『ノート(※偽)に細工した(だけ)』と月の作戦にまんまとはめられたふりをしたとも考えられる。
二つ目。
『携帯をいじるなど日常的な行動のひとつ』という点だが、私でさえ、その場面を初めて読んだときは『ノートに書く直前、携帯で何をしたんだ?』といぶかしんだし、ニアならなおのこと、その行動の意味を勘ぐるはず。
これに関しては13号のpage.98に「(私の顔が)カメラの付いた携帯等で写真を撮られない為です」というニアの発言がある。これが伏線だとしたら、ニアは魅上がノートに書く直前に携帯を使用した意味に感づいている可能性も大。
ただ、ニアがこの出来事から、魅上が当時所持していたノートが偽物である(誰か別人宛に携帯で顔写真と名前を送信して殺させ、自分は偽ノートに書き込んで殺すふりをする)ということに気づいたとしたら、もう一つ、魅上の他にもノートで裁きができる人物がいることも自動的に導かれるはず。これを、『ノートがまだもう一冊存在する』と判断してしまうか、それとも『ノートの端切れだけでも有効なため誰かに端切れを渡して裁きをさせている』と推測できるかで、ニアの運命は大きく分かれてしまうと思う。
この端切れも有効だというノートのルールに関しては、メロと高田の死亡時に相沢が『ヨツバの殺しの規則では、人の死を巻き込む殺し方はノートではできないはず…』と糸口をつかんでいることからしても、ニアも模木からノートのルールを聞き出していて、相沢と同様の疑問を抱いたということもありえなくはない。上で書いた、魅上の携帯使用とこのメロ・高田同時死亡(と世間では思われている)に関して、高田がノートの端切れを所持していたということにニアが思い至れば、道は開けそうだが、果たしてどうか。
三つ目。
『ノートに細工する時、ページを切り取る前に、そのページに誰かの名前を書き込む…それだけでいいんだ。そうすればおまえはノートが偽と気付き、違う策をとれた』
ジェバンニがノートのページをすり替える直前に、はぎ取ってしまう28日以降のページの方に試し書きしたとは考えられないのだろうか。Lのように死刑囚を使い、「●● 5秒後に心臓マヒ」とし、5秒経ってからその場で成否をニアとの通信で確認し、ノートが偽物であると確信した上で、月を欺く為にあえて偽物ノートのページをすり替えておいた、という可能性は十分にあると思う。

キラは、あのLを倒した人間。Lのすごさは後継者であるニアも十分理解していたはずで、その先輩が倒されたとなれば、ニアだってキラとの対決には慎重を期したはず。
だから私は、上に書いた憶測(に過ぎないのが口惜しいが)などからも、ニアもまた月の誘導作戦を読み切った上で、魅上が当日持ってくるデスノートを何らかの方法ですり替えたか、あるいはページを差し替えたのだと思う。
ただ、本物のノートのすり替えは、偽ノートのはぎ替えよりもなお難しい。
チャンスがあるとしたら、28日当日、ジェバンニが、魅上がいつも通りに仕事へ向かうのを見届けたがその際に、本物のノートのページを差し替えるぐらいだろう。しかし、偽ノートもジムでしか接触できなかったのに、今回いつ本物のノートと接触し得たかという問題点が残る。

現在進行中でまだいろいろ模索中のため、いったんここまで。時間が作れたら、また何か書き足すかもしれません。

2010年の年表(ニアと月の作戦に関する部分)
  • 01/07(木):ジェバンニ、デスノート(※偽)の中身撮影に成功。ニア、『ジェバンニがノートに触れた日から23日(つまり1月23日)まで生きていれば、少なくともジェバンニが最初にノートに触れた時点で死神が憑いていて魅上にそれを伝えたということはなくなる』と判断。
  • 01/21(木):魅上、ジムに行く。ジェバンニ、ジムにてノートのページすり替え。
  • 01/23(土):魅上が高田への連絡の際に、「確認した」というメッセージ。高田もすぐさま月に「早く会いたい」という暗号で連絡。
  • 01/24(日):魅上、ジムに行く。ジェバンニ、ジムにてページを差し替えたノート(※偽)の状態に変化がないことを確認した(翌日のニアへの報告より推測)。
  • 01/25(月):A.M. 4:00、ジェバンニからニアへ『この三日間はノートへの記入と魅上自身の様子に変化はなし』と報告。A.M. 11:05、ニアから月へ、「キラ事件に関し、お見せしたいものが」と面会を切り出す。その後、メロによる高田誘拐。
  • 01/26(火):高田、隠し持っていたノートの端切れでメロを始末(時間は不明のため、25〜26日にかけての出来事か)。高田、月に助けを求める電話。引き続き高田、魅上に緊急連絡、魅上は二日分のリストを急遽用意。月、高田を救助に行くふりをしながら、ノートの端切れを使って高田を午後2時32分に焼身自殺させる。
  • 01/28(木):ジェバンニ、魅上が仕事場へ出勤するのを見届けてから、面会場所に出発。ニア一派と月捜索班、午後1時に倉庫にて対面。(※魅上のジムの日。)

追記
とりあえず、書き足し。

上に挙げた以外で気になる点として、相沢の挙動がある。
相沢は、月と高田の筆談のことをニアに報告した時に、「今まで通り、ただ見張っていてください(邪魔はするな)」と言われた。(9号のpage.94)
その後、ニアが月に面会を申し込んだ時にそちらのデスノートも持っていくよう条件を出し、その理由を「皆さんがそこを出払ってしまったら、ノートを見張る者がいなくなるからです」と答えた時に、相沢が『!……………ニア…見張り…か…わかった…』と何かを悟ったようである。(13号のpage.98)
これは、単に『ノートをキラにその場で悪用されないよう見張る』という意味だけでなく、以前にニアに言われた「ただ見張っていて下さい」という言葉から何かを連想したと思われる。「見張る」対象は、デスノートそのもの、キラ疑惑のある月、そしてもう一つ、ノートに憑いているはずの死神(リューク)の三つが考えられる。
そして、面会当日、ノートを運んだのは相沢。そして、全員そろって対峙する前にあらかじめ倉庫に入って、相手チームのボディチェックを行なったのも相沢(と松田)。この時点で、相沢とニアの間でなんらかの接触があった(もっと深読みすればデスノートを触らせる、ページの一部を渡す、などの行為)可能性もあるが、ニアが面会の約束時に「約束します。(そちらのノートを)奪うような事はしません。手に取る事すら遠慮しましょう」と言い切っているため、月と対峙する前に捜査本部のデスノートに触れたり利用したりする行為は計算に入れていないと考えてよいか。何かできたとしても、一緒に仕事をしている松田の目を盗んでニアとコンタクトを取るのは困難だと思われる。(捜査本部のデスノートをニアたちが借りたり一ページだけもらったりできるのならば、自分のチームと月(=キラ)をのぞく月チームの面子の名前を、あらかじめノートに「●●(名前) 寿命の一秒前に死亡」などと書いて、魅上によるデスノート記述での殺害を回避する方法もあるが、この線も薄いか。)
以上、相沢の事前の言動は決定打には欠けるものの、今までの相沢の動きや心理描写を見ていると、今回の両チームの対峙において、もしかしたら重要な役割を果たす可能性があるかもしれない。
SnowSwallowの考察・コメントを読んだ後の追記
※この追記より先に、上のリンク先のサイトにて、以下とほぼ同文のコメントを残してあります。

私はジェバンニが本物のノートに細工をほどこしてあるという考えだが(残念ながらその実行方法がまだ思いつかない)、ジェバンニが差し替え(あるいはまるごとすり替え?)後に持ち帰ったノートのページをSPK全員が倉庫に入る前までにあらかじめ触れておけば、倉庫で月達と対峙する時にリュークが見えると思われる。(上記リンク先のDevilAgentさんのコメントより着想を得ました。)
この場合は、月達の背後に死神が見えることで逆説的に、ニアたちは自分たちの勝利(=本物のノートに細工ができた)を確信できると思われる。

ただ、その前提として、デスノートは端切れだけでも有効だという事実をつかんでいなければ、突然リュークが見えた時にジェバンニ以外のニア達SPKが驚きかねない。
ニア側が、魅上が偽ノートをわざと持ち歩いていたことを把握していたならば、その偽ノートに、電車の中で女に痴漢をはたらこうとしていた男の名前を書いたらすぐに死んだ(実は高田に携帯で顔写真と名前を送って殺させていた)ことから、ニアがその男の殺され方について不審を抱き、推理すると思われる。(通常の裁きは自宅にて行なわれていたため、偽ノートと本物ノートに魅上が毎回それぞれ書き込んでおいたと考えられるし、それ以上は、外部からは疑問を挟む余地がないが、この電車の件は、それでは説明しきれない。)
また、上でも書いたように、魅上が痴漢男の名前をノートに記す直前に携帯を使用したことをニアがいぶかり、そこからも糸口をつかめると思う。
以上のことに着目できたならば、ニアは、魅上以外にその男の名前を即座にノートに記述した者の存在に思い至るはずだし、更にはノートそのものではなく端切れでも有効だということにも考えが及ぶかもしれない。(かなり強引な憶測なのは承知の上だが、上記のようにメロと高田の同時死亡から高田が端切れを持っていたことを裏付けられるとニアが推理する可能性もある。)
つまり、『ノートがもう一冊どこかに存在する。その持ち主との携帯の連係プレーで痴漢男の名前を書かせた』という考えよりは、『端切れでも有効なため、魅上のノートの端切れをあらかじめ他の者に渡しておいて、携帯の連係プレーでその者に電車の痴漢男を裁かせた』という考えの方が、ノートの希少性および、現在把握できている活用中のノートの数(=魅上の一冊)からいって納得がいきやすいし、そちらにニアが思い至っていれば、上で述べた『デスノートは端切れだけでも有効だ』という事実を把握できる、というかなり強引な考えなのだが、このパターンだと、果たしてどこまでニアが推理できているかどうかが問題である。

また、デスノートが端切れだけでも有効だということに気づいていないとしても、ジェバンニがすり替えて持ち帰ったノートの差し替え部分であらかじめ、Lのように死刑囚を使って端切れだけでも有効かどうかテストできる。(ただ、キラとの決着がつく前にニアがノートが有効かどうか果たして試そうとするのか、少々疑問。Lの後継者としてのプライドを持つニアが、たとえテストだとはいえ、月のように最初から人を殺す目的でノートを安易に使うとは考えにくい。この疑問がわいたのは、上記のサイトにてコメントを残した後でした…これ以上、あちらのコメント欄を汚すのもなんだし、ここで追記。)

ただ、ジェバンニが本物ノートの端切れを持ち帰ることができ、且つ、ノートの端切れが有効であるとニア達がわかっていれば、あらかじめ「●●(名前) 寿命の一秒前に死亡」と、SPK全員と月以外の捜査チーム全員の名前と条件を書いておくという死亡回避手段も取れると思う。この場合、理論上は後から魅上に名前をノートにずらずら書かれても死亡回避できるはず。

※デスノの考察サイト巡りができていないので、他所の考察サイトで既出の意見もあるかもしれないです。
ちょっと疲れたので、今回はこの辺で。
ニア勝利を前提とした推理をしているサイトをご存知の方がいましたら、トップのコメント欄からでも教えていただければ嬉しいです。
あ、書き忘れていたけれど、今回の、笑いをこらえる月の顔がかなり愉快でした。
エネル並みにギャフンとなる月の顔が早く見たい!と前々から思っていましたが、『だ…駄目だ、まだ笑うな…こらえるんだ…し…しかし…』と余裕かましまくりのこの顔に、マジックで冷や汗とか鼻水とかよだれとか書き足せば、“我、敗北せり!!”という表情になりそうだ。雑誌は資源ゴミに出さねばならないから、そんなことしませんが、妄想したら、ちょっとすっきりしました。
ニアよ、早く、早く、月をギャフンと言わしてくれ!

デスノ推理-総括 4/2(日)
時間がないため、思いつくままざくざくと書いてしまってだいぶとりとめがなくなってしまいました。
(昨日、ジャンプ感想サイトを回ろうとしたんですが、四月馬鹿の日のせいか、サイトに入れなかったり嘘感想があったりと、どうにも時間がなくなってきたので、もうあきらめます…。)
今日が最終日だし、とりあえず『ニアが魅上の持ち運んでいたノートが偽物だと気づいた』という前提で、私なりにニア視点での推理の流れを時系列に整理。
朝にUPした途中までの書き込みに追記・訂正いろいろとあり。時間がないのと、現在進行形で考えつつ書いたため、「総括」とした割には結局ぐだぐだな内容になっております。単にニア側視点での推理の移行をなぞってみただけのものになってしまいました。
明日の答え合わせが楽しみですが、赤点でしょうね。あーでも、楽しみです。月がギャフンとなる顔を見るのが。

【1】ニアは、上にも書いたように、今回の作戦(双方共に、魅上にニアの本名をノートに書かせるというところまでは同じ内容)の要である重要なノートへの細工後も魅上とノートの様子に変化がないことから、逆にそのノートが偽物である(更には、わざとニア側を泳がせている)ことを確信できると思われる。(実際にしたかどうかはわからないが、ジェバンニがすり替え時にノートの真贋を実際にテストしようと思えば簡単にできる。方法は上の方で既述済み。)
月が、作戦の要であるノートの真贋に注意を払わないほど間抜けなはずはない、とニアなら勘ぐるだろう。
※もう一つ、魅上の携帯しているノートが偽物であるならば、『本物ノートによる裁きはどこで誰の手によって行なわれているのか』という疑問もわくだろうが、この時点では、『魅上が毎晩深夜過ぎに自宅で、セキュリティの万全な自宅に隠しているであろう本物ノートと携帯していた偽物ノートにそれぞれ裁きの内容を書き込んでおけば済む』と推測されるだろうし、この疑問からは、魅上以外のノート所持者の疑惑を導き出すのは無理がある。

【2】ジェバンニが細工をほどこしたノートが偽物だとすると、いつ細工や接触を試みられてもよいよう、魅上の携帯しているノートは以前から偽物であった可能性が大きい。すなわち、電車での痴漢男殺しに使われた時のノートも偽物であることになり、どうやって即座にその男を殺したかという疑問が残る。
これに関しては、魅上がノート記述直前に携帯を使っていた(ニアがノートの真贋に疑問を抱いたなら、当時の状況をジェバンニから細かく聞き出したはず)ことから、携帯の撮影機能とメール機能を使って、他の者と連係プレーで殺したという推理は比較的容易に導き出されるはず。
実際、上でも書いたように、13号のpage.98に「(私の顔が)カメラの付いた携帯等で写真を撮られない為です」というニアの発言があるが、この台詞は、この電車での連係プレーにニアが感づいたという伏線にもなり得る。

ちなみに、連係プレーに気づけたとしたならば、魅上の連係プレーの相手は高田であることはすぐに推理できたと思われる。
高田は魅上とつながりのある者で且つキラ寄りの人間であり、何よりも月自身がニアに、高田に近づいて捜査をしていると打ち明けており、こうした人間関係から推測できるだろう。
もう一つ付け加えるならば、高田の護衛のリドナーが、ジェバンニが電車で痴漢男が殺されたのを目撃したのと同時刻に高田の携帯が鳴って高田がその電話に出たのを目撃している可能性もあり(残念ながら本編では描写がないが)、この2点がそろえば、高田が協力していたという状況証拠はほぼ確実にそろう。

【3】しかし、【2】から『見張られていて使用できない捜査本部のノート現在の裁きを行なっている魅上の自宅の本物ノート(※ジェバンニの撮影内容からしても、偽物ノートと実際の裁きが一致している以上、魅上が本物のノートも別に隠し持っていてキラの裁きを自宅で行なっているというのが【2】の時点で導かれていた推論)、そしてこの二冊以外に存在するノートを高田が所持していて且つ自由に書き込める』という事実に行き当たってしまう。
ノートがもう一冊あるとしたら、その持ち主(=高田)は自由に使えるはずのノートを普段使わず、魅上との連係プレー時のみに使ったという不自然さが残る。
ただ、魅上が本物ノートを自宅で保管しているという推測に捕われ過ぎなければ、その本物ノートをあらかじめ、高田に丸ごと送っておいて自分の手元には偽物ノートのみ残したという推測も成り立つ。それならば、高田が自由に使えるのに普段は使っていないノートを持っているという不自然な状況を推定する必要もなくなるし、より自然である。
ただ、このような推理をした場合は、連係プレーの相手である高田の持つ本物ノートへ今度はSPKが細工をしなければならなくなる。しかし、ニアはジェバンニから、ノートすり替え後の翌日も魅上とノートの内容に変化がないと報告を受けた同じ日に、月達捜査員に面会を申し込んでいるため、この可能性には思い至っておらず、あくまで本物ノートは魅上の手元にあると推定していたか?(あるいは、リドナーを使って高田が持っているであろう本物ノートに細工をするつもりだったか。)

【4】しかし、面会を双方が承諾した後、高田はメロに誘拐され、二人とも死亡。しかし、そのことがあってなお、ニアが月に面会は予定通りでよいかと尋ねたとき、かまわないという返事をもらったことより、『月にとっては高田の死亡は問題が無いとみなされた』とニアには判断でき、そこから、高田が本物ノートを持っていた可能性も自動的に消えてしまうと考えられる。
つまり、本物ノートはやはり魅上が持っていたと導かれるわけだが、ここで、『ならば、高田はノートを持っていなかったらしいのに、どうやって電車の痴漢男を殺したのか?』という疑問が残る。
単純に『電車での連係プレーで偽ノートを本物に見せかける陽動作戦が終った後に、高田が魅上に本物ノートを返しておいた』と推測するのが妥当だろうが、ここで、『デスノートは端切れだけでも有効である』という大胆な推測へ考えが及ぶことができればニアの勝率はぐっと上がる。(本編では、この大胆な推測へ至る伏線は今のところ見受けられない。書いている私自身も、強引であることは承知の上です)
また、相沢も着目しているように、デスノートでは人を巻き込む殺し方はできない。相沢が不審に思った以上、ニアも着目できたと思われる。
メロと高田の死亡は、少なくともどちらか一方の死に関してはその面子からいってもデスノートが用いられた可能性が高く、デスノートのルールからいえば、同時死亡ではなくどちらか一方ずつ順番に死んでいった。ただ、この展開は想定できるパターンが多く煩雑なため、割愛。あるいは、ニアはこの二人の死からは『デスノートの端切れが有効だ』という可能性を導き出してはいないのかもしれない。個人的には、ここでニアが何かに気づいていてほしいところ。(リドナーへの「問題は解決しました」という台詞が果たして、横槍を入れたメロがいなくなって作戦遂行できるという意味だけなのか、もっと含むところがあるのか。)

【5】さて、ジェバンニが本物のノートに細工をほどこすならば、27日夜から28日の魅上出勤後までの間がいちばんチャンスがありそうに思える。

パターンその1:魅上が28日当日、本物のノートを自宅に置いたまま出勤し、面会時間が近づいたらいったん帰宅して本物のノートを持ち出してから面会場所に向かう。
└→魅上の出勤を見届けたジェバンニが急いで魅上の自宅に侵入し、保管されている本物のノートに細工をしてから急いで面会場所に向かったと考えられる。ただしその場合、防犯カメラなどに記録されている侵入の痕跡を、いったん帰宅して本物ノートを持っていこうとする際に魅上が気づく恐れもある。また、ノートへの細工そのものに気づく恐れもある。面会場所へと魅上も急いでいると思われる以上、そうしたチェックを怠るかもしれないという希望的観測もあるが、ここで間違えれば全員死亡という箇所において、ニア達が運頼みな作戦を取るとはあまり考えられない。

パターンその2:魅上が28日当日、本物のノートも自宅から持ち出して出勤し、仕事場からそのまま面会場所へと向かう。
└→この場合、ノートに細工ができるのは魅上の出勤前、すなわち前日の帰宅前か、前日の帰宅後(魅上睡眠中の深夜)になってしまう。これもまた、防犯カメラなどセキュリティの面でいうと、魅上が出勤前までに侵入の形跡に気づく可能性が高いため、危うい、綱渡りな作戦になってしまうと思う。

パターン1にしろ2にしろ、当日朝になってみなければ魅上の行動がわからず、作戦の成否がかかっている細工をほどこすにはあまりに危うい方法である。
また、今回のニアのページすり替え作戦の説明自体が月に対するミスリードであるとしたら、実際の本物ノート対策は、ページの部分的はぎかえとは全然異なる方法である可能性も高い※この案は、上でリンクしたサイトへ投稿したコメントと意見が違ってしまっています、すみません。
魅上宅へ侵入して本物ノートへ細工をほどこすという作戦以外に、ニア達が死なない確実な方法といえば、あらかじめ本物ノート(あるいはその端切れ)にニア達SPK全員の名前と月以外の捜査員全員の名前を記し、「●●(名前) 寿命の一秒前に死亡」と記しておく方法しか思い浮かばない。これは、本物ノート対策としては確実な方法だが、思いついて実行するに至るまでが難しいと思われる。
もし、ニアがノートの端切れだけでも有効だと気づいていれば、一ページだけでもジェバンニに盗んできてもらい、それに上記のように記すという方法もあるが、具体的にどのタイミングで本物ノートのページを盗んでくるかが問題である。深読みすれば、高田の護衛であったリドナーが高田の遺品からノートの1ページを見つけて持ち出すという案もあるが、これは限りなく可能性が低い。
面会直前にSPKが相沢からボディチェックを受けた際に、相沢所持の捜査本部ノートで上記のことを実行するという案もあるが、この場合は、ノートを持参する役目で且つSPKの事前ボディチェックをするのが相沢であるとSPK側も最初からわかっていなければできない、運頼みの作戦で、上記のジェバンニが魅上の自宅に侵入して細工をする作戦よりなお危ういため、この案も無いか。

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